6月18日、民俗学者宮本常一氏の足跡を訪ね撮影場所の特定、現状の調査・撮影を目的に半世紀前の世界を求めて旧川上村を訪ねました。
江舟地区は高台の盆地に小さな集落で、道路傍には田植えが済み、棚田では綺麗に草刈りがされすっきりした光景、野戸呂では茅葺屋根の家が多く残り、歴史を重く感じました。
そこで聞いた老人のお話に「後継者がなく、自分達が動ける間は頑張って続けるしかない」、「農業を大事にしない国は滅びる」等と聞く現実の声を宮本さんはどのように感じ、どのような言葉を掛けられるだろうかと想いながら後にしました。
帰り途中に見た納屋の他に類のない様々な建物の構造に驚いたことと、そこに家人の想いを込めて生活を刻まれてきただろうと感じつつ、心地よい気持ちで後にしました。
当初の宮本さんの追跡と言う直接的な目的から多少脱線し、予定の時間を経過して当初の計画を割愛しましたが、これも宮本さんの人を結びつける強い力の現れだったかとも思った今回の活動でした。
来月には見島への訪問計画です。
廃校となった野戸呂小は現在キャンプ場に 宮本写真もある野戸呂でのお世話になったご夫婦宅です
突然の訪問にも親切に対応していただきました 築後50年のその構造に驚いた納屋でした