<   2011年 10月 ( 8 )   > この月の画像一覧
『昭和の記憶・秋』市民活動センターで展示
昨年も同名タイトルで展示を致しましたが、今回も写真家・角川政治氏の残された写真の
中からの展示です。
秋と言えば「長門峡の紅葉」が代表格です。自然の景観もその年・時季の気象条件等で
違いますが、今年の長門峡の色付きは如何でしょうか?
角川さんが訪問された頃と見比べて鑑賞いただくとまた、深みがあるかもしれません。
また、地域の秋らしい白黒写真を添えてみました。
会場近くに行かれた際にはお立ち寄り下さいませ。

『昭和の記憶・秋』
開催期間 平成23年10月末~11月末頃
会 場  市民活動センター『結』
内 容  長門峡の秋   (カラー)   17点
      各地の秋模様  (白黒)     9点
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by npomachihaku | 2011-10-27 10:36 | 学芸サポート・古写真班
『宮本常一の写真講座に寄せて』2011 
昨年はパネラーの一人として参加した『宮本常一写真講座』でした。
日頃の活動の一環を紹介することとは言えプレッシャーを感じた前回に対して、
今回は貪欲な観衆の一人として講演を聞きました。
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第一部の講演は写真家・九州産業大学芸術学部教授の大島洋氏による「宮本常一写真の魅力」、
第二部のパネルディスカッションはみずのわ出版代表の柳原一徳氏と周防大島文化交流センターの
高木泰伸氏による「宮本常一の写真を語る-昭和37年九州の旅」。
どちらも日々宮本氏の写真と向き合いつつ活動している身には興味深い内容でした。
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それらの話の中で印象に残る言葉から報告します。

写真家の芳賀 日出男氏(1921生まれ90歳)は当時の宮本氏を思い出し「気楽で偉い人」と語られたそうで、
とても奥深い言葉であり、きっと卓越した大きな存在さえ感じられていたことでしょう。
また、写真家土門拳氏の言葉は「今シャッター押さなかったら景色が逃げる」。
あるいは「撮る人の存在が写真に反映する」などの引用が印象的でした。

ところで、以前から「宮本さんの写真は上手くない」の言葉をよく聞きます。
写真家の立場では写真の良し悪しがビジネス上、一枚の出来を追求されるでしょう。
さて、宮本常一氏の場合はどうでしょうか。

簡単な表現として「記憶に留める記録」の写真と言うことではないでしょうか。
その一瞬一瞬の見たままを意識してシャッターを切られていたのではと推察します。
時には「はっ!」と思い、「おや?」と思ってシャッターを切って、ブレた写真もあるようです。

一昨年の同講座では写真家高橋延明氏が、宮本氏撮影の青森から上野までの間に撮られた
フィルム一本分(ハーフサイズで72カット)を紹介されました。
それは駅舎内や車窓からの景色などでしたが、一連の写真の中で北から南へ季節の移りゆくさまが感じられ、
家のたたずまいや農耕法・生活環境の違いなど、少ない知識ながらまざまざと教えられた感じでした。
勿論高橋氏の解説もあったのでより理解できたものでした。

要は、宮本氏はフィールドノートにペンで記録すること、それ以上に写真でそのノートに記入する、
写真で記録することだったのでしょう。
その結果目的とした被写体以外の、最初は気が付かなかった沢山の情報が写っていたと言うことでしょう。

この様に一枚の写真の良し悪しが問題なのではなく、氏のそれはカメラの先の今ある状態・世界を記録
されたもので、清水学芸員の言われる「宮本さんの写真は群としてみると様々なことが発見される」ということでもあります。

今回の講座であらためて『記憶に留める記録』という言葉を自分の日常の活動に反映すること、
今月29日同町で開催の『宮本常一没後30周年公開シンポジウム』や次回の講座も期待して参加したいと思いました。
<K・Y ><撮影Ko>
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by NPOmachihaku | 2011-10-21 15:09 | 学芸サポート・古写真班
『宮本常一のまなざしを追う・見島』2011 ④
④「今回は最高!!」
私たちがお届けする見島紀行もいよいよ最終編です。

いつもの日帰りコースだと島で実際に行動できるのは約3時間。
今回は宿泊しての1泊2日、おかげで滞在時間にも余裕があり島内のあちこちを巡ることができました。

とは言え、ここもあそこもと確認したい場所は尽きません。
幸い、見島をよくご存知のK氏に運転手も兼ねた現地案内をしていただき、効率よく確実に課題をクリアしていきました。
加えて初日には「見島ふれあい交流センター」館長のT氏も同行してくださり、二重に心強くありがたいことでした。
おふたりにはこの場をお借りして心からの感謝を申し上げます。
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総勢7名での見島訪問、以下各自の感想を簡単に記してみます。

「三度目の訪問で念願の宇津観音に行くことができ良かった」
「事前にひととおり資料には目を通したつもりだったが、本にないことまで聞くことができた」
「地元の方の協力のおかげで収穫大」 (A)

「地元の方の案内のおかげで効果的であった」
「元少年たちの記憶力に驚く」 (M)

「(父親が見島出身で)聞いてはいてもわからなかったことや子ども心に感じていたことを思い出した」
「十二分に想いが届いた。ありがとう」 (N)

「見島は4~5回目だが歩いてみて懐かしく少しずつ思い出し、充実したものになった」
「皆さんの努力に敬服」 (K・M)

「成果の多い2日間、交流の輪が広がり嬉しく思う」
「少しのきっかけで身内のように感じられる、そのつながりを大切にしたい」 (K・N)

「フィールドワークは楽しく、いろいろな発見がある、そして交流があるからそれができる」
「見島の人は宮本写真への関心が強い。宮本写真に限らず古写真の持つ可能性を改めて感じる」
「離島振興法は島の人々にとって良い方向に働いたのだろうか?そしてそのことを天国の宮本氏はどう思っているのだろうか?」 (S)

「この活動を通しての人との出会いが財産になる」
「写真が結び付けてくれるご縁を今後も大切にしたい」 (Y)

「初めての場所に来たらその地の高台から周辺を見下ろす」宮本氏の言葉です。
この数年まなざしを追うために島に来て幾度見下ろしたことでしょう。
見下ろすたびに景色が違い、風が違い、匂いが違い…改めてこの言葉の深みを知りました。
いえ、「深みを知った」のではなく、「深みがあることを知った」というのが正しいのでしょう。
この活動を通じて「実際に目に見えるもの」「目には見えないけれど心では見えるもの」そんなことをしばしば思うようになりました。
(民具や船上からでないと撮れないものを除き)今回確認・撮影できた箇所は71件、残念ながら撮り残した個所は5件、
まだあれもこれもと後ろ髪を引かれる思いでしたが、こうして私たちの今回の小さな旅は終了しました。

次にこの島を訪れる機会があるとしたら出前活動かな?そんなことを思いながらこの文章を書いています。
宮本氏の遺されたたくさんの写真、島で出会った人たち、すべてのものに感謝しつつ…   <Y>
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参考;過去の見島紀行はこちらから
http://machihaku.exblog.jp/11650634/ 2010年
http://machihaku.exblog.jp/10045688/ 2009年
http://machihaku.exblog.jp/m2008-09-01/ 2008年

なお、本年は宮本常一氏没後30周年、今月(2011.10)では周防大島町で講座・大会等の行事が
予定されています。昨年に引き続き他地域との交流が出来ればと思っています。
また、本年末・年始期間には萩博物館エントランスホールに於いて展示会を予定しております。
宮本さんの引き寄せる力は益々拡がりを強くしていることを感じています。       <K>
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by npomachihaku | 2011-10-16 11:00 | 学芸サポート・古写真班
『宮本常一のまなざしを追う・見島』2011 ③
③交流会は有意義でした
「宮本氏のまなざしを追う・見島編」今回は5年目にして初めての宿泊コースとなりました。
ということで寸暇を惜しまず夜も活動中の様子をご紹介します。

開館間もない「見島ふれあい交流センター」にて地元有志の方々にお集まりいただき、
写真を見ながらあれこれ情報や貴重な想いを語って下さいました。
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これまで情報交歓会や出前活動等でいろんな地域の人たちと写真を見ながら語り合うことを繰り返してきましたが、
地域性とでもいうのかそれぞれのカラーが確実に現れてくるのがおもしろいところです。
主張しすぎることのない静かな語り口の中にも、閉ざされた離島で手を携えて生きてきた誇りや自尊心を内に感じたのは私だけでしょうか。
淡々と和やかに、でも内なる闘志を感じさせる…そんな印象でした。
そしてどの地域にも共通するのは「我が地元への愛」、年齢を重ねれば重ねるほどきっとその想いは大きくなるのでしょう。

「50年前と比較すると半分以上が休耕田で情けないが当時の姿を遺してもらってありがたい」
「この写真やそれにまつわる記録を資料として残して欲しい」
「昔のことを子どもたちにも教えたい」
「見島の歴史は掘り下げれば掘り下げるほど深い」
「ジーコンボ古墳群を遺さねば」
「(これらの写真以外にも)見島にはたくさんある」
「宮本氏に関心を持っていたところでいい勉強になった」
「宮本氏は離島振興協議会の先生という印象だったが、たくさんの写真を遺して下さり感嘆した」
「写真を見ると民俗学者としてすばらしいし、私たちの見島の力になって下さっていた」

上記はご出席の皆さま方から最後にいただいた言葉の数々です。
地元を想う言葉の重みを感じ、私たちの活動が微力ながらも皆さまとの橋渡しになればと感じた交流会でした。
また当センターには宮本氏が見島を訪問された際の写真もあり、つながりの深さも再確認した気がします。
いつかこの場所で出前活動ができるだけの力を蓄えて再訪したいものです。     <Y>
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by npomachihaku | 2011-10-16 10:51 | 学芸サポート・古写真班
「長屋門にておもてなし」10/9
10/9(日)3連休の中日、長屋門にて民具班が入館者の「おもてなし」を行いました。
総勢400人のお客様に立ち寄っていただき、懐かしい民具と懐かしい音楽を楽しんでいただきました。
中には、かわいい和服姿のお嬢さんもいらっしゃいました。

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本日は4名でご案内です。
懐かしい民具を目の前に懐かしい会話がはずみました。

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次回の「おもてなし」は11/20(日)です。
たくさんのご来館をお待ちしております。
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by npomachihaku | 2011-10-14 14:50 | 学芸サポート・民具班
『宮本常一のまなざしを追う・見島』2011 ②
②「やっと三人に会えました」
こちらの写真をどこかで目にしたことがおありでしょうか?
天下泰平の海の子です。
こうして島の子どもたちは育ってきました。
今回の見島行の最大の目的はこの元少年たちに会うことでした。
3人勢ぞろいとあって期待も膨らみます。
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書籍や雑誌等で過去に何度もとりあげられたこの写真、
かわいらしい少年たちも今では島の行く末を案じる年代になりました。
小さな変化はあるものの50年前とそれほど変わっていないように思うのは
何も知らない島外の者の感じ方で、幼い頃から島を知る皆さまは大切な故郷の変貌を憂えておられました。

「何もしない、触らないことが望ましい」
「昔のままで残したいが、コンクリートが増えどうにもならない状態、それにしても壊しすぎた」
港湾造りに関しても
「ブーメラン現象で良くしようとしたことが悪くしてしまった」
「何度も港を造り変えてきた、残す方法で港造りもできたはずなのに」
「砂も入らず水が変わらないから港が汚くなった、ユリヤ貝が全滅した」
などなど~。

S学芸員がよく口にされる「変わったもの・変わっていないもの・変わってほしくないもの」
という言葉を思いました。
誰しも便利で快適な暮らしを好みます。
自分たちは文明の利器を享受し、その一方で他所には「かつてと変わらぬ暮らしがあってほしい」と願う、
ある種のエゴを感じつつ話に耳を傾けました。

潜り漁の話も興味深いものでした。
昭和50年前後、記憶では高卒の初任給が2.5万の時代に1日15万の上がりがあったとか。
一同、思わず感嘆の声をあげた一瞬でした。
その他、島内のH地区・U地区との交わり方も他所からではわからぬ地元ならではの見方もあり、話は尽きません。
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しかし、時間が過ぎるのはあっという間で次の予定を気にしつつお開きとなりました。 

宮本氏の写真を見つめ見島の地を歩くだけでは見えなかったものに、ほんの少しだけ灯りが点ったような気がします。
それぞれにお忙しい中、快くご参集いただいた3人の皆さまには厚く御礼申し上げます。
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宇津地区から始まった今回の「まなざしを追って・見島編」、たくさんの行程のまだまだほんの一部です。
もうしばらくお付き合いください。<Y>

(続く)
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by NPOmachihaku | 2011-10-13 10:11 | 学芸サポート・古写真班
『宮本常一のまなざしを追う・見島』2011 ①
①プロローグ
当ブログでおなじみ、周防大島出身の民俗学者・宮本常一氏の遺された写真を巡り、
見島を訪問して参りました。

『「まなざしを追う」活動』として取り組んで早や四年。
いつの日も繰り返される「人と人との出会い」「温かなやりとり」…
写真が結ぶ小さな絆が広がっていきます。

秋風に揺れる田圃のススキ、あぜ道に沿って咲く真っ赤な彼岸花、そこかしこで秋を感じながらの二日間。
早めに稲刈りを終えた田圃では、刈り取った根元から新たな芽が育ち、穂が出ていました。
ちなみに食用にすることはなく、牛の餌になるそうです。

10月に入ってもなお島じゅうのあちこちで見かけたおしろい花に島の温暖な気候を想い、
その気候同様、島の人々の温かさにも触れた貴重な時間でした。

さぁ、私たちとどんなやりとりが繰り広げられたのか、次回のブログをお楽しみに。
(続く)                            <Y>
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by NPOmachihaku | 2011-10-13 10:00 | 学芸サポート・古写真班
『一枚の古写真』2011年9月の報告と10月の課題
今回も前月の報告に併せ新しい課題を挙げておりますのでご一緒に考えて見ていただければと思います。
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by NPOmachihaku | 2011-10-13 09:50 | 学芸サポート・古写真班