もう一週間すれば辺り一面に赤い彼岸花のラインが見えたでしょうが、今回の訪問では神社の片隅に見つけた程度でした。
一方、只今稲刈りの真っ盛りで大きなコンバインが順番を待っている様さえ感じました。
また、今年あちこちで稲が倒れた光景を見ますが、これまでとは違うように感じたことで、その理由については確認できませんでした。
今回二度目の訪問の旧福栄地区ですが、宮本常一氏が昭和44年に調査訪問された所です。
氏の第一の目的地は阿武川ダムによる水没地域の民俗調査でありますが、その中には石造物も多くあり、
付近の石の文化を調査することも大切であると著作に残されています。
特にこの地域には鍋山と言う石の産出の場所もあり、それを用いての神社や寺院の灯籠等石造物が多くみられます。
中には平家伝説や、隠れキリシタンとの関連を思わせる石造物が多くみられるのもこの地域の特徴かと思います。
当時、同村の村史執筆の波多放彩氏の案内で幅の広い調査をされたことが伺えますし、
その成果を『阿武川歴史民俗資料館』(川上)で見ることが出来ます。
私たちの活動は、宮本氏の残された写真の中で、非水没地区のものは現在との今昔写真として、
水没地区についてはその記録として、加えて角川政治氏撮影のダム建設と、
水没した里の記録を含めて『福栄地区生涯学習活動発表会』(11/30-12/1)で展示会をすべく、その会場の下見を今回行ないました。
具体的な場所を見ることで展示の構成やイメージを膨らませますし、早々と地元の方々との交流する姿を連想しました。
地元の方や色々な方のご協力を得ながら今回もフィールドワークは終わりました。